こんにちは! ケンビルのぬんと申します!
先日、
◆ティナーズ・トレイル 日本語版
◆西フランク王国の建築家 拡張:奇跡の大業 日本語版
◆ラッキーナンバー 日本語版(再販)
◆スパイシー 日本語版(再販)
について予約受付を開始いたしました。
既にたくさんのご予約をいただいておりまして、大変嬉しく思っております。
ありがとうございます。
本日は、そのうち『ティナーズ・トレイル 日本語版』のことをもっと皆様に知っていただきたい!ということで、
・どんなゲームなのか
・どんなところが面白いのか
について、さっくりふわっとご紹介していきたいと思います!
ご予約やご購入の参考にしていただけますと幸いです。
ティナーズ・トレイル 日本語版
希望小売価格:6,930円(税込)
一般発売日:2022年 6月17日
プレイ人数:1~5人
対象年齢:14歳以上
プレイ時間:90分
ゲームデザイン:Martin Wallace
原題:Tinners’ Trail
『ティナーズ・トレイル』は、『蒸気の時代』や『ブラス』でお馴染み Martin Wallace氏が、2008年にリリースした90分級ゲーム。
そのクレイジーなランダムネスは語り草となり、一部のカルト的信者を生み出しました。
それから時は流れて2021年。
そのクレイジーさの片鱗は残しつつも、”比較的”今風にチューンされたリメイク版がKickstarter経由で登場。
今回の日本語版は、このリメイク版の方のローカライズということになります。
ちょくちょく出てくる不穏な言い回しの数々!
その一筋縄ではいかないゲーム内容、しっかりとチェックしていきましょう。
『ティナーズ・トレイル』は、19世紀のコーンウォール州を舞台に、鉱山でスズや銅を採掘して大成功しましょう、的なゲームです。
デザイナーノートによれば、Wallace氏の奥様のご両親がコーンウォール州で暮らしていたことから、テーマの深堀り(採掘ゲーだけに)が始まったとのこと。へー。
というわけで各プレイヤーは鉱山会社の社長となり、採掘から得た収益を投資に回すことで、4ラウンドかけて最も多くの勝利点を得ることを目指します。
ではラウンドの流れをチェキ。
まずは、このラウンドの鉱石価格、つまり、スズや銅がそれぞれ1個いくらで売れるかを決めます。
採掘したスズや銅をお金に変えて、それを元に勝利点を得ていくゲームですから、1個いくらで売れるかは超大切だよな!
Wallace氏「よし! ダイスで決めよう!」
なんでや!!!!!!!
スズの方は比較的価格が安定していて、単価4金~7金で推移。
一方の銅、価格が移ろいやすいという当時の背景がゲームに反映されており、単価2金~10金で推移します。5倍はさすがにギャグでしょ。
一応ね! 一応スタビライザーとして、前ラウンドの価格が最安値/最高値であれば、今ラウンドの価格がより高く/より安くなるように若干の出目補正が入ります。
Wallace氏「よし! これで文句ないな!」
あるわ!!!!!!!
出目に皆でキャッキャしたら、いよいよこのゲームのメインどころであるアクションフェイズへと入っていきます。
ここはいわゆるタイムトラック式になっていて、
・アクションごとに、◯時間かかりますよ~~という「作業ポイント」が設定されている
・アクションを行うたびに、作業ポイントのぶんだけ作業トラック上の自分のマーカーを進める
・作業トラックでマーカーが最も後ろにある人が常に手番を行う
・1ラウンドで使える作業ポイントは10まで。好きなタイミングでパスしてラウンドから離脱可。
的な仕組みでアクションを行っていきます。
他の皆がゴリゴリと作業ポイントを消費している状況では、牛歩状態のプレイヤーが連続で手番を行う場合もあるってことね。
このシステムがもうまず面白いよな。
さて、ここでやっていくアクションは、大きく3種類に分けることができます。
①鉱山の建設!
メインボードを眺めてみると、たくさんの地域に分けられたマップがあるわけですが、誰でもどの地域でも採掘していいわけではありません。
そう、1つの地域の採掘権を巡って競りをするんだね!
手番プレイヤーは、「ここで競りすっぞ!」とまだ誰にも採掘権がない地域を1ヶ所指定します。
地域を眺めてみると、ここから産出する銅やスズ、そして水の量が示されたタイルがある。
銅やスズは、もちろんいっぱい出れば出るほど嬉しいですよね。
水は、とりあえず採掘の邪魔になるものだと思っといてください。穴掘って水出てきたら嫌じゃん?
このタイルがまた敢えてバランスを崩してあるようなチューン。
先の例の「銅3、スズ3、水2」のタイルは優良株だと言ってよいでしょう。
中には「銅1、スズ1、水4」なんてヤンチャ者も。温泉掘ってんじゃねえんだぞ。
さて、地域を選んだ手番プレイヤーは最初の入札額を宣言します。
「うーんなかなかの優良株だし、とりあえず3金スタートでどうよ?」といった具合。
ここから、各プレイヤーは時計回りにより高い金額で入札するか、この競りから降りるかを選択していきます。
参考までに、ゲーム開始時の所持金20金です。
これをぐるぐるとやっていき、最後まで残った1人が落札。
落札額を支払うのはもちろんのこと、2作業ポイントを支払わなければなりません。手番プレイヤーじゃなくて、落札者が作業ポイントを払うんだね。
落札者は自分の鉱山駒をその地域において……
タイルはゲームから除外、示されている個数の銅・スズ・水が置かれます。
これでようやく、この地域を掘る権利を手にした感じですな。
余談。各プレイヤーは調査カードと呼ばれる素敵なカードを手札として何枚か持っています。
落札者は、鉱山を開いた地域に調査カードを1枚だけ使用することで、銅やスズを追加したり、水を減らしたり、特別な施設を建てたり、といった効果を得ることができます。ちな有料。
落札したあとで、自分好みに鉱山をデコってみるのもいいでしょう(もしかしてデコるって死語ですか…?)。
さて、ここまでがスタンダードな競りのパターンなのですが、こっからがこのゲームのちょっと怖い話。
ゲーム開始時に各地域に置かれているタイル、何枚かは表向きですが、その大半が裏向きです。
手番プレイヤーは、「ここで競りすっぞ!」とまだ誰にも採掘権がない地域を1ヶ所指定します。
そう、裏向きの地域が選ばれた場合、誰も! この地域から銅やスズや水がどれだけ出てくるか分からないまま! 競りをするんだね!
そんなことある???って感じですが、言われてみれば実際の採掘ってそんなもんですよね。
んで頑張って競り落とした結果、温泉を掘り当てることになったり。
それだけならまだ良いのですが、裏向きタイルの地域が競りの対象に選ばれた際、手番プレイヤーにはある特権が与えられます。
その地域に調査カード1枚を使うことで、自分だけそのタイルの表面をこっそり見てもいいんだね!ちな無料。
そして他の人には一切の情報を与えないまま始まる競り!
チラッ…
パタン…
「よっしゃ競り始めましょうまずは3金から(真顔)」
こんなのもう!
騙し合いじゃないですか!
ブラフ競りじゃないですか!
令和のハリウッドフォーセールじゃないですか!
というわけで、時折変な競りに参加することになってしまう、素敵なゲームです。
②スズや銅の採掘!
自分の鉱山をゲットしたら、ようやっと採掘を開始する権利を得ます。
・1作業ポイントを支払い、
・自分の地域1つからスズや銅を合計2個手元に移し、
・手元に移した1個ごとに、その地域にある水の数に等しいお金を払い、
・その地域に水1個を追加しましょう。
やってらんなくね???
あまりに非効率! 手番もお金もめちゃくちゃかかる!
というわけでやっていきたいのが、
③地域の開発!
という話になります。
メインボードの端の方には、ラウンドごとに使うことができる様々な開発駒が置かれているんだね。
これはいわば全員共通のストックなので、早いもの勝ちで奪い合っていこうねというイメージ。
利用可能な開発駒から1個を取って、
駒の種類ごとに対応する作業ポイント(1~3)を支払って、
好きな地域に置く。
配置するのは必ずしも自分が採掘権を持っている地域である必要はないし、なんなら誰も採掘権を持っていない地域でも可という恐ろしさ。
開発駒は全部で5種類。
詳細は割愛しますが、水を減らしたり、銅やスズを追加したり、1アクションで採掘できるスズや銅の個数を増やしたりと効果は様々。
中には、隣接する複数の地域に影響を及ぼすものも! 隣接する2地域目を狙う競りが白熱しちゃうね!
開発駒の奪い合いっぷりとタイムトラックとの相性がいいんだよな~~上手く取捨選択しながら、理想の盤面を作り上げていってくださいな!
さて、そんなこんなで作業ポイントを消費し、全員がパスをしたらアクションフェイズ終了。
ここでいよいよ、堀った銅やスズを売却するコーナーが始まります。
売値はラウンド開始時に決めた通り。ダイスで。
お金を受け取りましょう。
ちなみに、このラウンドで掘った銅やスズは、このラウンドで必ず売らなければならない、というルールがあります。
せっかく銅がたくさん産出する鉱山をゲットしたのに、このラウンド銅の買い取りめっちゃ安いんですが…
そんなときは簡単、次のラウンドまで銅の採掘を待てばいいんですよ!
次のラウンド銅の価格が上がるかは知らないけどな! Wallaceの意地悪!
そしていよいよ最後。
銅やスズの売却により、まとまった現金が手元にあるかと思いますが、そのうち望む金額を勝利点に変換します。
ここでまず考えておかないといけないのが、このゲーム、定期収入にあたるものがないってこと。
ということは、次のラウンドの競りや採掘をやっていくためのお金は残しておく必要があるな???
ん、じゃあ別に、今わざわざお金を勝利点に変換する必要はないのでは…?ってなるじゃないですか。
あるのよ! このゲーム、同じ金額を払っても、早いラウンドのほうがもらえる勝利点が大きいのよ!
もっと言えば、アクションフェイズで早くパスをすればするほど、同じ金額を払った際の得られる勝利点は少しずつ大きくなります。
アクションフェイズで最も早くパスをした場合、
1ラウンド目:10金払うごとに22勝利点ゲット
4ラウンド目:10金払うごとに13勝利点ゲット
うっ、全然違う……
Wallaceやってんな~~という感じですね。
5金/10金単位でしか変換ができないのも地味に嫌です。
こんな流れを4ラウンド繰り返すとゲーム終了!
最も多くの勝利点を獲得したプレイヤーの勝利!
いや~~どうですか『ティナーズ・トレイル』!
やっぱり最終的にはパーティゲーム寄りのチューンなんですよね。わいわい楽しい。
『蒸気の時代』や『ブラス』のWallace氏を想像すると、ちょっとビックリしちゃうほどのポップさ。
それでも、ブラフ競りや開発駒の奪い合い、効率の意識、お金の勝利点への変換の難しさなど、彼らしいじっとりした要素が満載で、プレイヤー同士でも意地悪し合うし、ゲームにも意地悪されてるみたいな感じがするんだよな。
いつでもどこでも誰とでも、というわけにはいきませんが、他のゲームで代替するのがすごく難しい絶妙な位置を占めているおもしろタイトル、という印象です。
未プレイの方にも、旧版のファンの方にも、是非触れていただきたいぞ!
こっからは補足情報!
・2人プレイも楽しいよ!
旧版ではできなかった2人プレイが可能になっています。嬉しいね。
調査カードを用いて競りに最低入札額を導入することで、3人以上プレイと遜色ない楽しみをあなたに!
実際に遊んでみたのですが、キャッキャ言いながら遊べて楽しかったです。
・拡張もあるよ!
スズや銅に次ぐ第3の鉱物が登場するヒ素拡張と、鉱山での仕事が一段落した鉱夫が新たな才能を開花させる海外移住拡張の2つを収録。
いずれも基本ゲームにはなかった戦略眼が必要となる良拡張! 長く遊べちゃうね!
・ソロプレイもできるよ!
ルール全体の3分の1程を占める、気合いの入ったソロルールも収録!
架空の対戦相手、その名もWallace卿と戦います。
鉱石価格の決定をダイスに委ねた男に天誅を下す絶好のチャンス! ドンミシット!
そんな『ティナーズ・トレイル 日本語版』は、現在ケンビルwebショップにて好評予約受付中!
5月29日(日)までのご予約で、一般発売より早めにゲットできちゃいます!(6月4日頃発送予定)
また、ケンビル公式通販サイトでは、2,200円以上のケンビル製品(予約商品も可)を1点でも含むご注文は送料無料(北海道・東北も含む)となっています! なんそれ!
今回リリース&再販の各タイトルももちろん送料無料の対象!
全国どこでも送料を気にせず、ご利用いただければ嬉しいです!
※ご予約商品と同時にご購入された商品は、ご予約商品発送時に併せて発送させていただきます。
※「2,200円以上のケンビル製品」と「それ以外の製品」を同時にご購入された場合、ショップ仕様上、送料が発生するかのような請求形態となります。後ほど手動にて送料無料に修正いたします。
『ティナーズ・トレイル 日本語版』は、6月17日(金)より、ケンビルwebショップや実店舗「さいふる」、全国のショップ様でもお買い求めいただけるようになる予定です。
ご贔屓のショップ様でのご購入も、是非ご検討いただければと思います。
さあ、掘って掘って掘りまくれ!
「ティナーズ・トレイル 日本語版」、何卒よろしくお願いいたします!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!