クラキン新作 舞台はパリだ!ジレンマたっぷり辛いばかりだ!「パリ 日本語版」のご紹介。

 

こんにちは!ケンビルです!

 

先日、パリ 日本語版」について予約受付を開始いたしました。

既に完売いたしましたデラックス版を含め、本当にたくさんのご予約をいただいておりまして、大変嬉しく思っております。
ありがとうございます。

 

本日は、「パリ 日本語版」のことをもっと皆様に知っていただきたい!ということで、

・どんなゲームなのか
・どんなところが面白いのか

について、しっかりバッチリご紹介していきたいと思います!

ご予約やご購入の参考にしていただけますと幸いです。

 

パリ 日本語版
希望小売価格:6,800円+税
一般発売日:2020年10月30日

プレイ人数:2~4人
対象年齢:12歳以上
プレイ時間:90分

ゲームデザイン:Wolfgang Kramer & Michael Kiesling
原題:Paris

「パリ 日本語版」予約ページ

 

 

 

 

ゲーム内容に入っていく前に、まずは私が如何に興奮しているかについて書かせてください。

なんとこのゲームのデザイナー!

 

クラマー&キースリング!画質が悪い!

「ティカル」「メキシカ」「トーレス」など数多くの名作を生み出してきた、言わずと知れたゴールデンコンビです。

ボードゲームを始めた頃に遊んだ「炭鉱讃歌」に衝撃を受け、以降ずっと憧れ続けてきたこのコンビの新作が、なんと弊社から…!

日本語版出版事業、細く長く続けてきてよかったな…という気持ちです。めちゃくちゃ嬉しいです。

 

 

 

 

 

そんな彼らがGame Brewer社と手を組んだのが、今回の「パリ」というタイトルです。

まずは盤面を見ていただきましょう。

 

「この写真1枚だけでもう十分です買います」って方も多いんじゃないでしょうか。分かります。訴求力がすごい。

 

しかーし!もちろんこれだけでは終わらない!

プレイの中にもクラマー&キースリングの仕掛けたアレやコレやが詰まっており、遊んでいるうちに彼らの現在進行系のソウルをビンビンに感じることができる、バッチリ仕上がったゲームとなっております。

ゆっくりご紹介させてくださいね。

 

 

 

 

「パリ」、最終的に何がやりたいゲームかと言えば、エリアマジョリティがやりたいゲームです。

メインボードは大きく6つの地区に分けられており、各地区内には建築物ランドマークが並んでいます。

 

 

そして、その上に置かれた鍵駒!これは、その色のプレイヤーが、その建築物やランドマークの持ち主だよ~ということを表しています。

 

 

んで、建築物やランドマークに示された数字。これが価値です。

 

 

ゲーム終了時には、この地区内に自分が所有するタイル類の価値を合計して、プレイヤーごとの順位を決めると。

あとは、地区の真ん中に置かれた勝利点タイルを参照して、順位に応じた勝利点がもらえます。

見た感じは一般的なエリアマジョリティですね。これを6地区分やる。最終的にはそういうゲームです。

 

 

ただ、ここに至るまでにはもちろん様々なドラマがあるわけで。

それらをゲーム開始時から1つずつ、順を追って見ていきましょう。

 

 

 

 

なんとゲーム開始時は、ボード上が空っぽなんですね。

建築物もランドマークもありません。

 

 

 

自分の手番が来たら、まずはタイルの山から建築物タイルをワンドロー!これは強制です。

 

 

んで、ルールに従って地区内に即座に配置します。

このゲーム、舞台が1900年代、「ベル・エポック(良き時代)」を迎えたパリということになっています。

手番に1枚建築物が建ち、パリの町が華やいでいく。そういう状況を表現しているんですね。

 

 

 

ちなみに。ご覧の通り、各地区には6つまでの建築物が建ちそうな感じですが、この建築物タイル、実はゲーム開始時にランダムに3枚抜いています。

例え建築物タイルを全部引き終わったとしても、建築物が6枚出揃わない地区もあるよーってことを頭の隅に置いておいてください。

なんとなく嫌な予感がしてきましたね。

 

 

 

 

さて、ここからが選択肢。

手番プレイヤーは、

 ①鍵駒1個を配置する

 ②鍵駒1個を移す

という2つのアクションのうち、いずれか1つだけを実行することになります。

 

 

ここで思い出されるのが先程のマジョリティ対決の場面。

自分の色の鍵駒が置いてある建築物は自分の所有物、でしたよね。

 

よっしゃピンときたぞ!

「①鍵駒1個を配置する」ってのはアレだろ!?

さっき新しく建った建築物の上に、自分の鍵駒を置くんだろ!?

 

ところが残念、違います

 

 

 

 

「①鍵駒1個を配置する」は、いずれかの地区の銀行に自分の鍵駒1個を置く、というアクションです。

銀行とは、各地区の中央上部のスペースのこと。

鍵駒を置くためのスペースもちゃんと描かれてますね。

 

 

好きな地区の銀行に、自分の鍵駒を置きましょう。この手番で建築物が建った地区でなくても構いません。

んで、その銀行に示されたお金をゲットします。いえーい。

これで手番はおしまい。

 

 

 

 

「②鍵駒1個を移す」は、自分の鍵駒1個が既にボード上に出ている場合にのみ実行できます。

銀行上の自分の鍵駒を、同じ地区内にある、空いている建築物の上へと移動!

これでようやく、この建築物が自分のものになりました。

 

ここが「パリ」のもどかし悩ましポイントその1で、建築物を欲しい!と思ってから、実際それが自分のものになるまでに、ちょっとしたタイムラグがあります。

1回銀行に置くのに1手番。そこから建築物の上へ移すのに1手番。

まだ建築物は建ってないけど、とりあえずこの地区の銀行に置いてみとこう、なんてことも十分にあり得る戦略です。

 

 

 

 

 

さて、建築物の上に自分の鍵駒を置くにあたって、色々な処理が走ります。

 

 

まずはコスト

プレイヤー達は不動産投資家の役割を担っているので、建築物の上に鍵駒を置くという行為は、その建築物に対する投資に他なりません。

今回鍵駒を置いた建築物の価値に等しい金額分、コインを払ってください。

その他、価値8の建築物には後述の資材トークンも必要になります。

 

 

 

次にトークン

各建築物の横には、資材トークンや名誉トークンといったトークン類が並んでいます。

建築物に鍵駒を置いた際、その建築物の横にそういったトークン類があれば、そいつをゲットすることができます。嬉しいですね。

 

 

ゲットしたトークン類は、このついたての内側に隠しておきましょう。てかついたて可愛くない?

ちなみに、自分のコインや鍵駒もこのついたての内側に隠しておく決まりです。

 

 

 

 

さらにさらに!利益

先程のマジョリティ対決の場面を思い返してみてもらうと、価値の低い建築物って「ちょっとどうなのよ」って感じじゃないですか。

確かに安いコストで入れるのは美味しいし、横にトークン類があればそれもゲットすることはできるかも知れませんが、例えば価値1と2と3の建築物に鍵駒を1個ずつ置いたところで、価値8の建築物を取られちゃうと合計価値で負けちゃうわけです(建築物の価値、よく見たら1/2/3/4/5/6じゃなくて1/2/3/4/5/8なんですね)。

 

 

 

そ・こ・で!

価値1~3の建築物に鍵駒を置くと、ボーナスタイルを1枚ゲットすることができます。

ボーナスタイル!とは!ボードの外周をぐるりと取り巻くなんか双六っぽいやつ!これです!

 

スタート地点に、自分の色の駒が置いてあります。

「ボーナスタイル1枚を得る権利」を得るたびに、自分の駒を、このトラックに沿って好きなマス数進めます。そう、好きなマス数です。

 

 

 

「パリ」のもどかし悩ましポイントその2でもあるのですが、これいわゆる「ダイスを振らない双六」になっていて、

何歩進んでもいいよ~~

先に行けば行くほど強いタイルが置いてあるよ~~

各タイル数には制限があるから早いもの勝ちだよ~~

でも1回進んじゃったら、決して後ろのマスには戻れないよ~~

的なやつです。

 

序盤のタイルは、3金だとか資材トークン1枚の代わりだとかそんな程度なのですが、終盤になると平気で勝敗が変わるレベルの勝利点をどさっとくれたり、1回切りのクレイジーな能力を付与してくれたりします。

牛歩戦術でいくのか。それとも序盤からかっ飛ばして、強いタイルをピンポイントでピックするのか。

こんなの悩ましくないわけがないです。めっちゃ好き。

 

 

ちなみに、価値8の建築物には即座に2勝利点がもらえるという利益があります。

お金もかかるし、資材トークンも払ってるので、そのぐらいもらってもいいよね。

 

 

 

 

 

さて、複雑そうな盤面の様子とは裏腹に、ゲームの根幹は今説明したようなものでほぼほぼ全部です。ドシンプル。

タイルを1枚引いて配置。んで鍵駒を新たに置くor移動する。

ところが、ここからの枝葉の付け方がすごくクラマー&キースリングなので、後の細かい要素をかいつまみながらご紹介していければと思います。

 

 

 

 

 

まずは、「パリ」のもどかし悩ましポイントその3!凱旋門!

ボードの真ん中に何かいらっしゃいますよね

近年はボードの真ん中に立体的な内容物を置いてみるのがブームらしく、ゲームによってはこれ無くてもいいんじゃないのかといった意見が面白おかしく語られたりもしているようですが…

 

 

 

「パリ」の凱旋門は違いますよ!なんとこの凱旋門!「①鍵駒1個を配置する」で鍵駒が置けます

…これ無くてもいいんじゃないのか?

 

 

というわけで、「邪魔だー!」という皆さんのために、2D凱旋門もしっかりご用意してます。お好みの次元でどうぞ。

 

 

この凱旋門、銀行の一種として扱います。ただし、見ての通りお金はもらえません。

その代わり、「②鍵駒1個を移す」において、凱旋門上の鍵駒はどの地区にも飛ばせるというメリットがあります。

 

先程タイムラグの話をしましたが、他のプレイヤーが手番で良さげな建築物を建ててくれたとして、そのプレイヤーがその建築物を所有しようと思えば、その地区に鍵駒が必要って話になります。

もしそのプレイヤーがその地区に鍵駒を持っていなければ、その手番中にその建築物を所有することはできないんですね。

そこに!手番が回ってきた凱旋門鍵駒持ちプレイヤーが!50m(実際の凱旋門の高さ)の上空から飛び込んでいくという!

 

言わば全地区にツバを付ける行為なので、めちゃくちゃ強いです。でもお金はもらえない。悩ましいわね。

 

 

 

 

次!「パリ」のもどかし悩ましポイントその4!地区内の移動!

「②鍵駒1個を移す」では、銀行→建築物という移動の他に、建築物→建築物という選択肢もあります。

既に建築物上にある自分の鍵駒を、同じ地区内にある他の建築物上に移すんですね。

この際払うコインは、2つの建築物の価値の差分だけでOK!お得!(?)

 

でも、自分がいなくなっちゃうってことは、誰かがその建築物に入れるようになるということですから、マジョリティやボーナスタイル双六に支障が出る…かも…

払うお金を節約したいから鍵駒を移動させたい!でもこの建築物からはどきたくない!

はい悩ましい。

 

 

 

 

まだまだあるぞ!「パリ」のもどかし悩ましポイントその5!ランドマーク!

地区内には、建築物の他に、ボード横にまとめて置かれているランドマークも建てることができます。

ここで重要になってくるのが、先程建築物の横から獲得した資材トークン名誉トークンです。

 

 

 

「②鍵駒1個を移す」を行う際、その地区に任意のランドマーク1枚を建てることができます。

このためには、コストとして示されている資材トークンを支払わなければなりません。

そして、その地区内の鍵駒1個をそのランドマークに載せ、コインを支払います(銀行→ランドマークの場合は全額、建築物→ランドマークの場合は差額のみ)。

ランドマークは価値が大きいので、支払うコインの金額も大きくなってきます。

 

 

 

そして、ここからがお楽しみ。

そのランドマークの横に示されている種類の名誉トークンを支払えば、示されている勝利点がドカンとゲットできちゃうんですね。これは大きい。

ところがまあ、資材トークン、足りない

でも大丈夫!ゲーム終盤にはお金で買えるようになるよ!まあお金も足りないんですけれども

 

 

 

ランドマーク、コストがめちゃくちゃかかるだけあって、マジョリティをひっくり返すレベルの大きな価値を持ってますし、勝利点ももたらしてくれますし、でも枚数が限られていて早いもの勝ち、というもうドマゾまっしぐらな仕様です。是非狙っていきましょう。

 

 

 

 

 

 

さて、そんなこんなでゲームを進めていくと、終盤でさらにゲームを熱くする要素がいくつかお目見えします。

そういった終盤ぶち上がり要素を3つ紹介して、この記事を畳みたいと思います。

 

 

 

終盤ぶち上がり要素その①!勝利点タイルを置く

そう、「パリ」はエリアマジョリティゲーム。

各地区に置かれて、その地区からの勝利点を決めていた例のアレ、一体いつゲームに登場するのでしょうか?

 

 

答えは簡単!その地区内の建築物やランドマーク上に、合計4個目の鍵駒を載せたプレイヤーが、ボード横から勝利点タイル1枚を取って配置します。

最も高いタイルと低いタイルを比べると、得られる勝利点が倍ほど違うわけですよ。

自分が育ててきた地区に強い勝利点タイルを引き込む競争が、終盤に向けて激化してきます。

ちなみに、ゲーム終了時までに勝利点タイルが置かれなかった地区では、勝利点の分配が行われません。マジか。

 

 

 

 

 

終盤ぶち上がり要素その②!鍵駒が尽きる!

実はゲーム開始時に持ってる鍵駒って、プレイ人数によって7~10個程しかないんですよね。

ポンポン置いてたらあっという間になくなっちゃうわけですよ。

 

 

 

鍵駒がなくなると何が困るって、マジョリティに絡めない地区が出てきちゃうっていうのはもちろんなのですが、それ以上にお金が尽きるのがヤバいです。

このゲーム、まとまったお金を得る手段が、銀行に鍵駒を置くぐらいしかないんですよね(あとは各種トークンが売れたりとか、特定のボーナスタイルからもらったりとか、その程度です)。

手元の鍵駒がなくなる=お金の補給手段が断たれることを意味します。

お金がないと「②鍵駒を移す」もできない。いよいよ八方塞がりだ。

 

終盤のお金のなさは、このゲームを象徴付けるめちゃ辛イベントの1つです。

売りたくもないトークンを売って資金を調達しながら脳裏に浮かぶのは、クラマー&キースリングのしてやったりな表情です。

 

 

 

 

終盤ぶち上がり要素その③!建築物タイルの山が尽きる!

「パリ」は建築物タイルの山が尽きてからが本番です。

 

 

まず辛い要素として、先述の通りゲーム開始時に3枚のタイルを抜いているので、「私が育ててるこの地区、まだ価値1の建築物が出てないから、出てきたらすぐ踏んでボーナスタイルをもらうんだ!」はプランとして成立しない可能性があります。マジか。

タイルの山が尽きる頃には、どこかで悲鳴が上がっているはずです。

 

建築物タイルが尽きて場が整ったら、いよいよ各地のマジョリティ争いも熾烈になっていくわけですが、ここで真打ちのお出ましです。

実は、建築物タイルの山が尽きた時点で、「①鍵駒1個を配置する」「②鍵駒1個を移す」に加えて、手番で行えるアクションに第三の選択肢が登場します。

それが「③ゲーム終了タイル1枚を取る」です。

 

 

 

じゃーん!これがゲーム終了タイルだ!めっちゃフランス!全12枚!

これが12枚全部取られたら、ゲームが終了します。

 

手番では、鍵駒を置くことも移すこともせず、このゲーム終了タイル1枚を取ることができます。

これを取った手番は鍵駒に触れないので、普通は盤面で勝ってて今すぐにゲームを畳みたいプレイヤーか、お金も尽きていよいよやることがなくなったプレイヤーが引くものなのですが…

 

 

なんと表面には、普通に使えるコインや勝利点、資材や名誉が描かれています。これで普通にゲームが引っくり変えり得るのが怖い。

お金や資材が微妙に足りないプレイヤーが、一発逆転を賭けてこれを引く場面もよく見ます。正直めっちゃ好き。

 

 

 

お金や資材をなんとか捻出しながら、取って取られてのマジョリティ綱引きを繰り返し、最後のゲーム終了タイルが引かれると、その手番でゲームが終了です。

先述のマジョリティによる得点計算を行って、勝利点が高い人が勝ち!

 

 

 

 

 

なんだかまとまりのない紹介になってしまいましたが…

昨今のゲームに良く見られる爽快感やソロプレイ感は皆無で、強いインタラクションとあちこちに仕組まれれたジレンマで、プレイヤー達をじっくりコトコト煮詰める。「パリ」はそんな感じのゲームです。

 

 

エリアマジョリティモノなのですが、2人プレイが面白いのも特徴です。

2人プレイでは、各地区のマジョリティ判定時に、「2位のプレイヤーは1位のプレイヤーの半分以上の価値を持っていなければ勝利点が得られない」というルールが加わります。

終盤の半分に乗るか乗らないかの1勝利点綱引き本当大好きだ。

 

 

現在進行系のクラマー&キースリングがここにいます。

皆さんも是非会いに来てください。

 

 

 

 

 

 

そんな「パリ 日本語版」は、現在ケンビルwebショップにて好評予約受付中!

10月19日(月)までのご予約でちょっぴり早めにゲットできちゃう他、「パリ」を含むご注文は送料無料というサービスっぷり!10月22日(木)以降の発送予定です!

「パリ 日本語版」予約ページ

※ご予約商品と同時にご購入された商品は、ご予約商品発送時に併せて発送させていただきます。

 

ご予約分の発送後、10月30日(金)より、ケンビルwebショップや実店舗「さいふる」、全国のショップ様でもお買い求めいただけるようになる予定です。
ご贔屓のショップ様でのご購入も、ご検討いただければと思います。

 

 

 

さあ、クラマー&キースリング&You!

「パリ 日本語版」、何卒よろしくお願い致します!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!