こんにちは!ケンビルです!
先日、
・スキタイの侵略者 日本語版
・サンタモニカ 日本語版
について予約受付を開始いたしました。
既にたくさんのご予約をいただいておりまして、大変嬉しく思っております。
ありがとうございます。
本日は、そのうち「スキタイの侵略者 日本語版」のことをもっと皆様に知っていただきたい!ということで、
・どんなゲームなのか
・どんなところが面白いのか
について、ざっくりふわっとご紹介していきたいと思います!
ご予約やご購入の参考にしていただけますと幸いです。
スキタイの侵略者 日本語版
希望小売価格:6,300円+税
一般発売日:2021年2月26日
プレイ人数:1~4人
対象年齢:12歳以上
プレイ時間:60分
ゲームデザイン:Shem Phillips
原題:Raiders of Scythia
皆さんは「Raiders of the North Sea」(2015)というゲームをご存知でしょうか。
ワーカープレイスメント&リムーブメントというイケイケシステム!
ルールに寄り添うようにあちらこちらから顔を出すヴァイキングフレイバー!
2015年にリリースされたこのタイトルは世界的な人気を博し、Board Game Geek全体のランキングで89位に名を連ねています(2021年2月5日現在)。
2017年のドイツ年間ゲーム大賞エキスパート部門にノミネートされたタイトルでもあるため、流行りのボードゲームを数年以上追いかけてきた方であれば、遊んだり見かけたりする機会も多かったのではないでしょうか。
そんな「Raiders of the North Sea」の発売から5周年となる昨年2020年!
あの名作が!
スキタイテーマにバシッと鞍替え!
システムやルールにも大胆に調整が入って!
僕たち私たちのボードゲーム棚に帰ってきた!
的なリメイク作が、本作「スキタイの侵略者」です。
同デザイナー・同パブリッシャーの関連作「西フランク王国」シリーズを日本でリリースしていた流れもあり、昨年上半期に日本語版制作について交渉を開始。
年が明けて2021年2月、皆様にお届けできる運びとなりました。やったぜ!
本記事では、リメイク元である「Raiders of the North Sea」を知らない方にも概要をお伝えできるよう、両者の違いを比べるというよりは、独立した1つのゲームとして「スキタイの侵略者」を紹介するというコンセプトで、色々と書いていこうと思います。
「Raiders of the North Sea」のファンの方は、「ふーんここ変わってんじゃん…」といった感じで、ニヤニヤしながらお楽しみいただけますと幸いです。
まずは何はともあれ中身!ですね。さっそくフタを開けてみましょう。

ぎっちり。
「Raiders of the North Sea」や「西フランク王国」シリーズと同じ230mm×230mm×70mm箱に、親の仇みたいにコンポーネントが詰め込んであります。
箱のサイズ感に騙されて片手で持つと、手首を傷めるタイプのやつです。
全国のショップ様でお買い上げの際は、両手でレジまでお持ちくださいね。
紀元前のユーラシア~中央アジアでブイブイ言わせていた遊牧騎馬民族「スキタイ」がテーマということで、アートワークも全体的に独特な雰囲気。
実はアートワークを担当しているSam Phillips氏、このゲームのデザイナー・Shem Phillips氏の兄弟であるというちょっとした豆知識もあります。
兄弟でそれぞれ異なる才能を持って、1つの作品に一緒に取り組めてるってすごく素敵ね。
プレイヤーはスキタイの戦士となり、共に戦ってくれる同胞や遠征のための食糧を確保。
メインボード最上部のスキタイの村で準備を済ませたら、メインボード下のキンメリア、アッシリア、ペルシア、ギリシアといった広大な帝国へと侵略していく、というフレイバーです。
というわけで、手番では「労働」を選んであれやこれやの準備をするか、「侵略」を選んで実際に遠征に出かけるか、の2つの選択肢が与えられます。
侵略に行くにも先立つものが必要だ!ってことで、まずは「労働」の説明から。
このゲームの特徴として、手番開始時、絶対手元に労働者駒1個がある、というものがあります。
労働者駒は青色、白色、赤色の3種類。まあ「ふーんそんなもんか」と思っといてください。
「労働」では、ボードの上部「スキタイの村」内の任意の空きスペースに、手元の労働者駒を配置。
そのスペースに対応したアクションを実行します。
そうだね。ワーカープレイスメントだね。
各スペースでは、侵略時に共に戦ってくれる同胞カードのドローや雇用ができたり、
景気づけにはやっぱりこれでしょう馬乳酒(モンゴル等では定番の醸造酒だそうな)、
そして我々の戦いをサポートしてくれる馬や鷲(わし)なんかが手に入ったりします。
侵略に行くって大変なんだなあ。
…と、ちょっと待ってくださいよと。
先程、こんな説明をしたのを覚えていらっしゃるでしょうか。
このゲームの特徴として、手番開始時、絶対手元に労働者駒1個がある、というものがあります。
このまま手番を終えてしまうと、手元に労働者駒がない状態で次の手番を迎えてしまうのでは?
じゃあ一体どうすればいいんだ!
そうです。ワーカーリムーブメントやっちゃうんです。
「労働」を選択し、労働者駒を置いてアクションを行った後、村内の別のスペースから労働者駒1個を取り除き、そのスペースに示されたアクションをやります。
労働者駒を置いて1アクション、取り除いてもう1アクションと、手番で合計2アクションをやるっちゅうこっちゃね。
これで、労働者駒1個を持った状態で、次の手番を迎えることができます。
このシステムのおもしろポイントは、「どうしてもやりたいアクションが1つあるとき、自分の手番では必ずそれができる」ということです。
手番開始時、希望のアクションスペースが空いているなら、ワーカーをプレイスメントしてそのアクションをやればいいですし、
反対に埋まっているなら、ワーカーをリムーブメントしてそのアクションをやればいいんですね。
逆に、「手番に2アクションがやれるからと言って、すごくやりたいアクションが2つできるとは限らない」ということも言えちゃいます。
アクションAとアクションBをやりたいぞ!と思っていても、手番開始時点でAもBもスペースが空いていたり、反対に両方とも埋まっていたりしたら、それらのうちどちらかしか実行できないことになってしまいます。
効率的にあれこれやりたいのに、なかなか思うようにならない!
自分のプレイスメントとリムーブメントによって、意図的に(あるいは意図せずに)次の手番プレイヤーの悩ましさを醸せるこのシステム!
いいですよね。いいです。めちゃくちゃ好き。
まずは、キンメリア、アッシリア、ペルシア、ギリシアのうち、どの大国に侵略するかを決めましょう。
ゲームボードの下部に行けば行くほど、侵略に行くための条件が厳しくなり、侵略そのものの難易度も上がりますが、得られるリターンも大きくなるというよく出来た仕組み。
条件として必要になるのは、必要枚数以上の同胞を雇っていることと、示されている個数の食糧を払えること、そして指定された色の労働者駒を持っていることです。
ゲーム開始時は全員青色の労働者駒しか持っておらず、実は村のすぐ下にあるキンメリアか、もう少し足を伸ばしてアッシリア辺りまでしか侵略に行くことができません。
ポケモンリーグに挑むためには、まずジムリーダーバッジ集めから的なアレです。
条件を満たしていることを確認したら、労働者駒をその大国内のスペースへと置き、侵略に挑戦。
戦力は、雇っている自分の同胞や、力を貸してくれる馬・鷲から算出。
示されている数字だけではなく、同胞カード左下のテキストによって追加の戦力がもたらされる場合もあるため、「労働」でのチーム編成がむちゃくちゃ重要です。
また、馬乳酒駒を消費することで、「酒じゃん???」つって同胞たちの士気が上がり、追加の戦力が得られます。
単純で可愛い。
で、ここまで周到に準備をしてきたのに、最終的にダイスを振っちゃうというお茶目さ。
これらの合計戦力を、侵略先に選んだスペースに記載の数字と比較。
高い戦力を叩き出すほど、得られる勝利点が大きくなります。
侵略の結果、他にも色んな事が起こるぞ!
「これとこれとこれを支払えば何勝利点」的なおつかいタイルです。
スキタイの村内の所定のスペースで「労働」をすることで、どのプレイヤーでも達成することができるようになります。
達成されたタイルはボードから取り除かれてしまう!早いもの勝ちなので注意が必要です。
侵略を行ったスペースに置かれていたものをどさっとゲット。
戦利品駒は、依頼タイルの達成に必要となる他、より奥の大国へと侵略するためのコストとして必要となる場合も。
労働者駒は、「労働」のワーカーリムーブメントと同様、自分の手元にやってきます。
ここで、白色とか赤色とか、新たな色の労働者駒が手に入るんですね。
より奥の大国へと侵略することができるようになる他、スキタイの村にも、特定の色の労働者駒でなければ実行できないアクションがあったりします。本当によく噛み合ってんな。
急にきな臭いセンテンスですが、侵略行為やっといて無傷で帰れるなんて思うなよ的なやつです。
侵略時に振ったダイスの出目、数字が書いてあればその分だけ戦力がブーストされるわけですが…
その後で、しずく型の負傷アイコンの数だけ、自分の同胞たちがダメージを負います。
1ダメージを負うごとに、侵略時に提供できる戦力が1減っていき…
自身の元の戦力を超えたダメージを追った同胞は、残念ながらお亡くなりに。
奥の大国に挑むほど、出目の内訳がヤバいダイスをたくさん振らされる他、貴重な戦利品である黄金駒のあるスペースを侵略する際には、負傷アイコンしか描かれていないこれまた大変なダイスを振らされることになります。
チームが仕上がっていないまま遠くの大国に遠征をしてしまうと、手痛いダメージを負ってしまい、リカバリーが厳しくなる場合が多々あります。
この、どこまでしっかりと準備をして、どの辺りまでリスクを追うのかを楽しむのが、「スキタイの侵略者」の1つの醍醐味と言えるでしょう。
自分や他人のダイス目にキャッキャ言うのも間違いなく醍醐味ですが。
こうして手番順に「労働」や「侵略」を繰り返していき…
メインボード上の侵略可能なスペースもしくは依頼タイルの残りが、規定数以下になったらゲーム終了トリガー。
ゲーム終了時には盤面だいぶさみしい事になっちゃうので、ゲームの早いうちに写真を撮っておくのがオススメだぞ!
ゲーム中の侵略や、雇用している同胞や動物、達成した依頼タイル、残った戦利品駒からの勝利点を計算し、最も多くの勝利点を獲得したプレイヤーがスキタイの覇者だ!
このゲーム、根底にあるのは「効率」という単語だと思っています。
「労働」で効率よく(=少ない手番で)遠征の準備を整えることで、侵略に出かけられる回数や侵略の質そのものを上げることができ、勝利点をごっそりいただけたり、持って帰ってきた戦利品駒を依頼タイルに突っ込んだりすることができます。
で、「効率」がメインテーマにあるからこそ、サブテーマは「殴り合い」だと思うんですよね。
他者への直接攻撃要素こそありませんが、例えば次手番プレイヤーのやりたそうなアクション2つを見極めて、両方を労働者駒で埋めてみるとか、反対に両方を空けてみるとかちょっとやってるだけで、次手番プレイヤーの効率ガタ落ちするんですよ。
依頼タイルや美味しい侵略スペース等、早取り合戦要素も多いです。
この、静かな殺意というか、「インタラクション薄めですよ」みたいな顔してテーブルの下で足踏み合ってる感じがすごく気に入っています。
他にも、カードはたくさん引けば引く程よくて、引いたものをどう使うか考えるタイプのゲームが好きな方にもオススメしたいです。
同胞カード、雇って侵略のメンバーにすることで、戦力を提供してくれたり、効果が発動したりするといった話がありましたが…
実は雇わずに手札から捨てることで、一度きりの強力なメリットをもたらしてくれるという、使い捨ての効果も持つんですよね(カード右下)。
雇うにはお金がかかる!
使い捨て能力の発動には村内のスペースでのアクションが必要!
チーム内の戦力も重要!
雇うことで発動する効果のバランスも考えないと!
戦闘で負傷した同胞これどうしよう…!
引いてきたカード達とよくよく相談してください。
この辺の考えてるだけで楽しい感じも好きだ。
んで、これだけしっかり準備させるのに、最終的に「侵略」でダイスを振らせちゃうところがすごくいいと思っています。
だって盛り上がるじゃん???
「ダイスゲー」と言うと理不尽なイメージをお持ちの方も多いと思いますが…
チーム内で戦力をしっかりと確保した状態で挑めば、侵略が失敗して勝利点が得られない、なんて事にはなりませんし(侵略の成功/失敗を決めるというよりは、どれだけのダメージを得ることになるかの判定装置的な意味合いが大きいです)、何よりも自分でリスクを取って侵略先を選んでいるわけですから、理不尽に感じにくいのもポイントかと思います。
思い煩うことなく、ダイスを振る手番プレイヤーに野次を飛ばせる。
最高のゲームですね。
AI族長よりも高い勝利点を獲得しましょう。AI族長ってなんだ。
対人戦前のルール確認にもオススメです。
そんな「スキタイの侵略者 日本語版」は、現在ケンビルwebショップにて好評予約受付中!
2月13日(土)までのご予約で、一般発売よりちょっぴり早めにゲットできちゃう他、「スキタイの侵略者 日本語版」または「サンタモニカ 日本語版」を含むご注文は送料無料というキャンペーンもあるぞ!
ご予約分は2月16日(火)以降の発送予定です!
※ご予約商品と同時にご購入された商品は、ご予約商品発送時に併せて発送させていただきます。
ご予約分の発送後、2月26日(金)より、ケンビルwebショップや実店舗「さいふる」、全国のショップ様でもお買い求めいただけるようになる予定です。
続くコロナ禍の中で、どのショップ様も厳しい状況に立たされています。
ご贔屓のショップ様でのご購入も、是非ご検討いただければと思います。
「スキタイの侵略者 日本語版」、何卒よろしくお願い致します!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!