連想重ねて 形も朧(おぼろ)!でも思い出して 私のことを!『死者の日の祝祭 日本語版』のご紹介。

こんにちは!ケンビルです!

 

先日、「死者の日の祝祭 日本語版」について予約受付を開始いたしました。

既にたくさんのご予約をいただいておりまして、大変嬉しく思っております。
ありがとうございます。

 

本日は、そんな「死者の日の祝祭」のことをもっと皆様に知っていただきたい!ということで、

・どんなゲームなのか
・どんなところが面白いのか

について、しっかりどっかりご紹介していきたいと思います!

ご予約やご購入の参考にしていただけますと幸いです。

 

 

死者の日の祝祭 日本語版
希望小売価格:3,520円(税込)
一般発売日:2021年7月9日

プレイ人数:4~8人
対象年齢:12歳以上
プレイ時間:15分

ゲームデザイン:Antonin Boccara
原題:Fiesta de los Muertos

「死者の日の祝祭 日本語版」予約ページ

 

 



「死者の日の祝祭(原題:Fiesta de los Muertos)」は、フランスのパブリッシャーであるOldChap Editionsが2019年にリリースした協力型パーティゲームです。

なにやらフランスではバカ売れとのことで、2020年のフランス年間ゲーム大賞にノミネートされたりもしています。

日本にもこの風をお届けしなければ!ということで、今回の日本語版のリリースに至りました。

 

 

 

じゃあ「死者の日の祝祭」って具体的にはどんなゲームなのよ、というお話に入っていく前に……

皆さんは「リメンバー・ミー」というピクサー製作・ディズニー配給の映画をご覧になったことはあるでしょうか。

 

「リメンバー・ミー」は、メキシコに実在する祝日「死者の日」をテーマに家族の絆を描く素敵映画。

「死者の日」は日本で言うところのお盆にあたるような概念で、亡くなってしまった人が現世に帰ってくるとされている日です。

ただし帰ってくるための条件は、その人の事を覚えている人間が現世に1人でも居ること…!

もう絶対泣くやつじゃん。

 

僕は普段そんなにピクサー映画やディズニー映画って観る方ではなくて、妻がDVDをレンタルしてきたってんでなんとなく一緒に観始めたわけですが……

終わる頃には妻の10倍ぐらい泣いてました。嘘でしょ。

本当にめちゃくちゃいい映画なので、観たことのない皆さんは是非観てみて欲しいです。

 

 

…と大きく脱線したところで、今作「死者の日の祝祭」の話に戻ってきます。

そう、「死者の日の祝祭」も同じく「死者の日」をテーマにしたボードゲームなんですね。

 

僕を妻の10倍泣かせたあの概念が、一体どのようにボードゲーム化されているのか。

内容の方見ていきましょう。

 

 

 



まずは内容物をズラリ。

 

 


とりあえず人物カードですかね。

歴史上の人物から、おとぎ話やフィクション作品のキャラクターまで、もうこの世にはいない人物の名前が書かれたカードが全120枚です。

 


さらに、上あごの部分がパカパカ開くドクロボード(かわいい)に、縦長の解答ボードマーカーがプレイ人数分。

 


他にも番号カード追憶の骨トークン制限カードなど、お値段の割に盛りだくさんの内容です。

 

 

 


セットアップとして、各プレイヤーはドクロボード、解答ボード、マーカーを1セットと、ランダムな人物カード1枚を受け取ります。

 


人物カードの表面に書かれた人物名をこっそり確認したら…

 


ドクロボードをパカッと開いて、そこに人物名を書いておきましょう。ってかトイレの花子さん懐かし過ぎやしませんか。

この際、他のプレイヤーに自分の人物名が見られないように注意してくださいね。

 

 

例えば5人プレイであれば、5つの「もうこの世にはいない人物の名前」が別々のドクロボードに書かれることになるわけですが…

彼らについて、可能な限り多くの人数(この場合最高5人)が「死者の日」に現世へと帰って来られるようにしましょうねというのが、協力型ゲーム「死者の日の祝祭」のメインコンセプトです。

 

 


さらにもう1つ、プレイ人数に応じた追憶の骨トークンを用意しておきます。5人プレイなら1個ですね。

使い方は後述ということで。

 

 


 


さて、ここからがメインイベント。

人物名の部分が隠れるように、ドクロボードをパタッと閉じたら…

 


その口の中に、その人物名から連想される単語をこっそり書きます。

まあ花子さんと言えばやっぱりここっしょ!ということで「学校」と書いてみました。

 


で、ドクロの下あごには4つのが描かれているのですが、そのうち1つを塗りつぶしておきます。

 

 


全員が自分のドクロボードについてこの処理を終えたら、せーので左隣のプレイヤーにそのドクロボードを渡します(他のプレイヤーには書いた文字が見えないように!)。

ドラフトみたいな動きになるんですね。

 

 


ということで、右隣のプレイヤーから「なんか単語が書いてあって、歯が1本塗りつぶされていて、パカッと開いたところに書かれているはずの人物名は分からない状態のドクロボード」が回ってきます。

このボードについて、口の中に書かれている単語(うんうん「お茶」ね)を確認したら、

 


その単語を思い切って消しちゃいましょう。

 


んで、今度はその単語から連想される別の単語(やっぱりお茶には「お団子」っしょ!)を、同じ場所に書き入れます。

 


で、そのボードの2本目の歯を塗りつぶして、左隣のプレイヤーに渡す。

 


 


流れ掴めてきましたかね。これをすべてのドクロボードの歯が4回塗り替えるまで続けます。

これが終わる頃には、各ドクロボードには、開いたところに書かれているはずの人物名から連想される単語(歯1本目)から連想される単語(歯2本目)から連想される単語(歯3本目)から連想される単語(歯4本目)が書かれているはずなんです。マジかよ。

 

 


ここまで来たら、すべてのドクロボードを裏向きに集めてシャッフルし……

 


表向きでズラッと並べて番号も付けちゃおう。

 

 


さらに、全員が最初に引いた人物カード(計5枚)も裏向きで回収!

ここに、合計枚数が8枚になるよう山からランダムな人物カードを引き足しつつ……

 


よくシャッフルしてこれもオープン。

 


そして各プレイヤーの手元に残された解答ボードとマーカー……!

もうお分かりでしょう。

どのドクロボードにどのカードの人物名が書かれているか、各自予想するって寸法よ!

 

 

ところが、なんせ連想の連想の連想の連想ですから、もう元の人物名の見る影もない単語が書かれているわけですよ。

ここで頼りになるのが、この記憶です。

 

このボードについて、口の中に書かれている単語(うんうん「お茶」ね)を確認したら、

その単語を思い切って消しちゃいましょう。

んで、今度はその単語から連想される別の単語(やっぱりお茶には「お団子」っしょ!)を、同じ場所に書き入れます。

で、そのボードの2本目の歯を塗りつぶして、左隣のプレイヤーに渡す。

 

そう、あなたは知っているはずなのです。

この中の単語のどれかは、3世代前が「お茶」、2世代前が「お団子」であったことを

 

 

ここで目に飛び込んでくるボードは①番「十五夜」

頭の中に浮かび上がってくる変遷イメージ!

 

(人物名)→ お茶 → お団子 → ???? → 十五夜

 

はいはいはいはい見えてきたよこれ????

 

これは流石に…

 

千利休 → お茶 → お団子 → お月見 → 十五夜

 

こうでしょうがよ!

ってな感じで、自分がゲーム中に見た単語、書いた単語を足がかりにしながら、予想を立てていくわけです。

この辺の推理感というか、記憶の糸を辿る感じがね!楽しいのよ!

とはいえ、今回の5人プレイだとダミーの人物カードも3枚混ざっているということで、一筋縄じゃいかないのが悩みどころです。

 

 


 


全員がすべてのドクロボードについて解答を書き終えたら、いよいよ答え合わせ。

 


①番のドクロボードに書かれていた人物は…

 


やっぱり!「千利休」でした!

 


皆さんは「お茶」「お団子」という途中経過を知っているから正解することができましたが、人によって持っている情報の量や質が違うわけで、正解した人もいれば不正解だった人もいるでしょう。

というわけで、「千利休」のドクロボードについて、プレイ人数に応じた枠の下から初めて、今回正解した人数分のチェックを入れていきます。

 

 


これによって、白い枠が右まで全部埋まれば、ドクロボードをパタッと閉じて、千利休さんは「死者の日」に現世に帰ってくることができます

たまの現世ですから、思う存分わびったりさびったりしていただきたいですね。

 

この答え合わせを、②番、③番…と、各ドクロボードについて行っていきます。

 

 

 


中には、うーん惜しい!あと1つで白い枠が埋め終わるのに……というボードがあったりするでしょう。花子さん……!

 

 


そこで活躍するのが、セットアップ時に用意しておいたこの追憶の骨トークン

骨トークンを1個消費すると、1枠追加で塗れちゃいます。お帰り花子さん!

 

 


骨トークンは、セットアップ時に用意しておいたものの他に、1枚のドクロボードについて全員の解答が正解だった場合にも追加で1枚ゲットできます。

 

 


すべてのドクロボードについて、答え合わせと骨トークンの適用を終えたらゲーム終了。

で、協力型ゲームでよくあるのがスコアアタック型というか、

 

 皆さんは何人の人物を現世に帰らせることができたでしょうか。

 5人…君たちは最高だ!
 4人…君たちは十分よくやったよ!

 

といった最終評価が決まるタイプのやつですが、なんとこの「死者の日の祝祭」、デザイナーの意向により明確な勝利/敗北や成功/失敗が存在しません

ルールブックに記されているのは、

 

・より多くの人物が現世に帰ってくれば、「死者の日」の祝祭はより賑やかなものになる

・同じメンバーで繰り返し遊ぶと、皆段々コツが掴めてきて、より多くの人物と祝祭を楽しめるようになる

・ゲーム内に登場した人物と、亡くなってしまった自分の大切な人たちに想いを馳せてほしい

 

といったどこまでも大きくて温かい気持ちと、「死者の日の祝祭にバンザイ!」という結びの言葉だけです。

こんなんもう……また妻の10倍泣いちゃうじゃん

 

 



「連想を4回重ねた単語から元の単語を割り出せるか」という思考実験に片足突っ込んだ感じの思いつきを、どこまでも温かなテーマで包み、協力型パーティゲームとして仕上げた「死者の日の祝祭」。

心温まるとても大好きなゲームなのですが、ここまで読んでいただいた方でも頭に浮かぶであろう、明確な欠点が2つあります。

 

 


1つは、連想ゲームなのに、「テレストレーション」のように過程のログが残らないという点。

ゲーム終了時、各ドクロボードに書かれているのは、最初の人物名と最後の単語のみ。

その過程に書かれた3つの単語については、少なくとも文字としては残らないことになります。

 

僕たちも最初は「うーん」と思っていた部分なのですが、実際遊んでみると、ゲーム終了時に皆でワイワイ過程の振り返りが始まるんですよね。

 

「なんで花子さん放置すんのよwww」

「最初俺『学校』って書いたのよ」

「あー、で私は『授業』」

「んで『宿題』」

「で『放置』したわ」

「放置すんなやwww」

 

てな具合。

各ドクロボードに関する連想は必ず時計回りの座り順で行っているはずなので、なんとなく口頭で発表する流れができていくわけですよ。

短いプレイ時間で連想も4回ずつしか行わないので、皆ちゃんと自分が何書いたかなんとなく覚えてますし。

これって、ログが残ってたら割と雑にパラパラ見ちゃって終わってた流れな気がして、まあデザイナーやパブリッシャーが狙ってのことかコスト的な問題なのかは不明ですが、温かいプレイ感に合ってていいなあと個人的に思っている部分です。

 

 



欠点の2つ目はより深刻で、「千利休」というカードを引いた時(あるいは「千利休」というカードが場に並んだ時)に、千利休のことを知らないとゲームが成立しなくなっちゃうという問題です。

 

元はフランスのゲームなので、人物名は当然日本人に馴染みのあるものにしなければ!

ということで、ケンビル社員総出であーでもないこーでもないと言いながら出し合ったわけですが、「もうこの世にはいない人物」っていう縛りがめちゃくちゃキツくて、かなり難航しました。

有名な作品であっても、「その人物が亡くなる」という事実がネタバレになってしまうために収録を見送ったケースも。

 


結果として、なんとか日本人にも馴染みのある人物名を揃えることができたわけですが、このゲーム対象年齢12歳以上なんですよ。

小学6年生のお子様と大人が一緒に遊ぶ分には、どうしても知識量の差やジェネレーションギャップの問題がつきまとってしまうんです。

 

 


そこで用意したのがこれ!カード右下部の黄色のお花マーク!

我々が苦心してひねり出した人物名の中でも、より誰でも知っている人物名、お子様にも馴染みがある人物名について、黄色のお花マークを付けました(人物カード全体の3分の1近くに付いてます)。

セットアップ時に、黄色のお花マークが付いたカードだけで遊ぶと、どんな方ともワイワイ楽しみやすいとそういう寸法ですよ!

 

 

この黄色いお花マークをどの人物カードに付けるか問題もまた難航した部分なのですが…

小学校高学年のお子さんやそのお友達に実際に協力していただき、人物名ごとの知名度調査を行って、お花マークを付ける人物名を選定していきました。

「卑弥呼って誰か知ってる人~~???」「は~~~い!!!」ってな具合。和む。

 


トイレの花子さんとか今どきの小学生は知ってるのかしら…?って思ってたのですが、まだまだ現役みたいです。

怪談ってそういうものよね。

 

 



他にも、ゲームに慣れてきたらこういうのもどうでしょうということで、制限カード12枚が収録されています。

「各プレイヤーが最初に書く単語は、場所の名前じゃなければならない」と言った感じでゲームに制限を加えるもの。

元から結構難易度が高いゲームなのに、より難しくなっちゃう!……と思いきや、縛りのおかげで却って連想の推理がしやすくなるという一面もあったりします。

是非お試しあれ。

 

 


また、これもデザイナーの意向により、何も書かれていない人物カードが10枚入っています。

デザイナー曰く、「人物名を自由に書いて遊んでください。そうすれば、その人物のことを忘れずにいられるはずです!死者の日の祝祭を楽しんでくださいね!」とのこと。

 

こんなんもう……また妻の10倍泣いちゃうじゃん

 

 

 


そんな「死者の日の祝祭 日本語版」は、現在ケンビルwebショップにて好評予約受付中!

6月10日(木)までのご予約で、一般発売よりちょっぴり早めにゲットできちゃいます!

ご予約分は6月23日(水)以降の発送予定です!

「死者の日の祝祭 日本語版」予約ページ

※ご予約商品と同時にご購入された商品は、ご予約商品発送時に併せて発送させていただきます。

 

 

その後7月9日(金)より、ケンビルwebショップや実店舗「さいふる」、そして全国のショップ様でもお買い求めいただけるようになる予定です。

…と言いつつ弊社実店舗「さいふる」、緊急事態宣言下にあって現在休業中です。

続くコロナ禍の中で、どのショップ様も厳しい状況に立たされています。

ご贔屓のショップ様でのご購入も、是非ご検討いただければと思います。

 

 


さあ、千年に一回ぐらいの日を永遠にしたい!

「死者の日の祝祭 日本語版」、何卒よろしくお願い致します!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!