箱中あふれる マンガに暗号! 隅から隅まで たんまり堪能!『Mind MGMT 日本語版』のご紹介。

 

こんにちは! ケンビルのぬんと申します!

 

先日、

◆Mind MGMT 日本語版
◆スタンプ絵作りクイズ インク de リンク! 日本語版
◆カスカディア・ローリング 2種 日本語版

について先行販売を開始いたしました。

いずれも想像を大きく上回るご予約をいただいておりまして、大変嬉しく思っております。
ありがとうございます。

 

本日は、そのうち『Mind MGMT 日本語版』のことをもっと皆様に知っていただきたい!ということで、

・どんなゲームなのか
・どんなところが面白いのか

をしっかりたっぷりご紹介していきたいと思います!

 

Mind MGMT 日本語版
希望小売価格:11,000円(税込)
一般発売日:2024年11月15日

プレイ人数:1~5人
対象年齢:13歳以上
プレイ時間:60分

ゲームデザイン:Jay Cormier & Sen-Foong Lim
原題:Mind MGMT: The Psychic Espionage “Game.”

「Mind MGMT 日本語版」先行販売ページ

 


『Mind MGMT』は、Jay Cormier氏Sen-Foong Lim氏が2021年にリリースしたボードゲームです。

2人は共同で『ベルフォート』『アクロティリ』といった渋い名作を生み出している他、Cormier氏の方は日本でも人気の『マウンテンキング』の作者でもあります(別のデザイナーと共作)。

そんな『Mind MGMT』、海外ではBGGの総合ランキングでも300位以内に入る(執筆時点)ほどの人気作であり、インパクトのある箱絵とも相まって、「なんか見たことある」というゲーマーの方も多いのではないでしょうか。

 

「なんか見たことある」あるいは「初めて見た」を「え、やば……」に格上げするため、気になる中身、早速チェックしていきましょう!

 


 

さて、実はこの『Mind MGMT』には原作があります。この箱絵の攻め方で版権ものなことあるんだ

原作は、超能力と諜報機関をテーマにしたアメリカンコミック(残念ながら、日本語での出版はされていません)。

というわけで、ボードの裏側にコミックがどーんと載っていたりします。

 

「え~~原作知らないと楽しめないんじゃないの~~?」という声が聞こえてきそうですが、むしろ「原作のおかげで、ゴリッゴリに作り込まれた世界観が楽しめるボードゲーム」と言い切ってしまっていいほど、未履修のプレイヤーもこの箱の中にずいずい引き込んでしまうようなプロダクトだと思っているぞ!

 

 

世界観のお話経由で、ゲームの中身の紹介に入っていきます。

「Mind MGMT」は、超能力を持つエージェントを率いて、世界的な危機を裏で阻止する秘密組織の名前です。かっちょええ~~。

ちなみにこれで「マインド・マネジメント」と読みます。ミーティングをMTGって書くみたいなやつ

 

 

ところが、この組織の闇の部分に異議を唱え、立ち向かおうとしている人々もいます。

彼らは不正エージェントとしてMind MGMTに潜り込み、こっそり任務の邪魔をしたり、組織の拡大を妨害したりしているわけ。

そんな世界観なんで、コミックもなんだかノワールでデンジャラスでバイオレンスな雰囲気がしますわな。

 

 

 

それを踏まえて、さっきから皆さんにお見せしているこの箱、実はただのボードゲームではありません

なんとこれは! Mind MGMTが開発した! あなたたちのうちなる超能力を試し開花させるための! 試験&活性化キットなんだね

広告に偽りなし、箱の表側に思いっきり書いてありました。

 

というわけで、皆さんはこのキットを使って、組織に相応しい人間かどうかをはかる模擬「ゲーム」に興じることになります。

具体的には、プレイヤーのうち1人がMind MGMTの採用官役を、残り全員が不正エージェント役を演じます。

グ、グループワークだ……!

 

 

採用官役は、Mind MGMTの将来を担う新人を規定人数勧誘するか、不正エージェントに捕まることなく時間いっぱい逃げ切れれば勝ち

 

 

不正エージェント役は、時間が尽きる前に採用官を捕らえ、組織の拡大を防ぐことができれば勝ちとなります。

 

 

要するに、1対多の鬼ごっこっちゅうこっちゃね。

となると、どうしても名作『スコットランドヤード』の名前を挙げたくなってしまうわけですが……

こちらはちょっと比じゃないぐらいの拗らせっぷりですので、引き続きお付き合いいただければ嬉しいです。

 


 

ここでようやく盤面のご紹介。

中央にメインボードがどーん。アートワークが良すぎる。

 

 

採用官の手元には縮小されたマップが示されたシートがあり、大きな衝立で隠されています。

 

 

採用官は、このミニマップ上に自分の移動経路をこっそりと記していくことになります。

例えば、1時にはここにいて、2時にはここにいて……みたいな雰囲気。

 

 

また、採用官は準備時に「特徴物カード」を3枚引きます。で、こっそり見る。

 

 

マップ上には、様々なアイテムや施設が描かれていますが……

 

 

今回引いたカードの特徴物! これが描かれているマスに、採用官が接触すべき新人が隠れているんだね!

というわけで、採用官はお目当ての特徴物が描かれたマスを経由しながらも、不正エージェントに捕まらないように逃げ惑う、ということになります。

 

 

 

一方の不正エージェントたちは、メインボード上にトークンの形で登場します。あまりにも生首過ぎやしませんか???

不正エージェントプレイヤーが何人いたとしても、4体の生首をすべて使用します。

不可視の逃亡者と、顕現している追跡者。ここまではまだ『スコラン』と同じ図式ですね。

 

 

 

 

さて、ゲームは採用官側と不正エージェント側が交互に手番を行うことで進行します。

 

 

まずは採用官側の手番。採用官は衝立裏で必ず移動をしなければなりません。

このとき、

・原則として縦か横に1マスしか移動できない

同じマスを二度訪れることができない

・捕まりさえしなければ、不正エージェントと同じマスに移動したっていい

というルールがあります。

うんうん、パズリーな感じになってきたね。

 

 

 

その他、採用官には2つの武器が用意されています。

 

 

1つがマインドスリップ

原則として縦か横に1マスしか移動できない採用官ですが……

マインドスリップトークンという資源を消費することで、通常移動の代わりに、ゲーム開始時に定めた特別な移動方法で不正エージェントたちを煙に巻くことができます。

 

 

・特別な移動方法は ①縦か横に1マス飛ばし②斜めに1マス飛ばし の2択

・不正エージェントは、採用官が①②のどちらを持っているかを知らない。ただし、①②という選択肢自体は把握しているし、どの手番に特別な移動を行ったかもわかる

・採用官はマインドスリップトークンを1枚持ってゲーム開始

・さらに、準備時に不正エージェントが定めたマスまで行くことで、2枚目のマインドスリップトークンを得る

 

この要素好きなんだよな~~良い論理パズル感。

追い詰められてからの択を増やすために使うのか、はたまた余裕があるときに使っておくのか、採用官のセンスが問われます。

 

 

 

もう1つの武器がイモータル

実は、採用官側もメインボード上に生首トークンを持ちます。しかも4体

 

イモータルは採用官に代わって暗躍し、新人の採用を手伝ったり、不正エージェントの動きを妨害したりします。

ある種アブストラクト的なね! キングを守る家来の駒的な、適切な動かし方が求められます。

 

 

 

採用官が手番を終えると、時計が1時間進みます。

今回の採用官の移動は、6時のぶんの移動でしたよ~~ってわけ。

 

 

 

その後、不正エージェントチームの手番。

各手番では、4体いる不正エージェントのうち2体だけが順に動きます。

まずは移動ね。縦横に計2マス動けます。不正エージェントつよくね?

 

 

移動した先で何をするかと言えば、採用官に質問をするんですね。

そのマスにある2つの特徴物のうち1つを選びましょう。たとえばコーヒーショップ。

で、採用官にこう尋ねます。「あなたはコーヒーショップを訪れたことはありますか?」

 

 

採用官は、訪れたことがあるコーヒーショップのマスを1つ、相手に開示しなければなりません。

ただし、何時に訪れたかまでは言う必要なし。

でも絞れはしますよね。例えば、その質問をしたのが6時であれば、採用官は1時から6時のいずれかの時点で、そのマスにいたことになります。

 

 

「訪れたことがあるよー」の印に足跡トークンを置いて……

 

 

「〇時~〇時のあいだに来たはずだよー」の印に白色のメンタルノートでメモをしておきましょう。

こうやって、メインボード上に少しずつ、採用官の痕跡が増えていくんだね。

 

 

 

反対に、どのコーヒーショップも訪れたことがなかったときもやばいんだよな

ふーん、まだコーヒーショップのマス踏んだことないんだあ。ってことはあ~~?

 

 

 

また、不正エージェントは特徴物を介して質問をする代わりに、白色のメンタルノートがあるマスへと行き、「実際のところこれ何時やったん?」と正確な時刻を尋ねることも選べます。

 

 

確定した情報は、ひっくり返して緑色の面に書いておきましょう。

ひい~~絞り込まれる~~

 

 

いよいよ場所が特定できて、採用官に追いついた! と思ったら、質問の代わりに捕獲を実行。

そのマスに本当に採用官がいれば、不正エージェントの勝ちになるってわけ。

 

 

その他、各不正エージェントが固有の能力を持っていたり(ちゃんとコミックのキャラクターを表すようなやつね!)、特定のアクションはイモータル(採用官が操る生首)がいると実行できなかったり、反対にイモータルを脅して情報を引き出すアクションもあったりしますが、ちょいと割愛させていただきまして……

 

 

 

採用官→不正エージェント2人と手番を終えると、再び採用官が手番を行います。

その後で時計を1時間進めるわけですが、このタイミングで、この2時間のあいだに採用官(+イモータル)が何人の新人と接触したかが公開されます。

これもまた、不正エージェントが採用官の場所を絞り込む材料になっちゃうわけ

なるほど、もしかして今回のお目当ての特徴物はアレとアレか……? それが1個ってことは……的なね!

 

 

 

そのあとの不正エージェントの手番では、先ほど動かなかった2人がアクションを実行。

次の1時間では、また4人のうち任意のエージェント2人を動かせることになります。

 

 

 

規定人数の新人との接触を公開するか、規定時間まで逃げ切れば採用官の勝利!

 

 

それまでに採用官を捕獲すれば、不正エージェント全員の勝利です!

 

 

 

いや~~~なるほどって感じでしょ!

特徴物と移動方法をフックにしながら、時刻経過による絞り込みをかけていく。

採用官側も、大人しく逃げに徹するのか、ちゃんと新人勧誘勝利ルートを目指すのか、状況を見ながらの方針決定が求められます。

 

論理パズル感とハラハラ感が楽しい、1対多の鬼ごっこゲーム『Mind MGMT』のご紹介でした~~

 

 

 

と、ここで終わると思うじゃん?

まだまだまだまだ! この『Mind MGMT』というゲーム、ここからがやばいんですよ!!

 

 

さて、ゲームが終わり、Mind MGMTの採用官側か、不正エージェント側か、どちらかが勝ったー! ってなるじゃないですか。

負けた方のチーム、かわいそうですよね?

あるいは、「あっちのチーム有利すぎないか!?」と、ゲームバランスに不平の1つもこぼしたくなるかもしれません。

 

 

というわけで、負けた方のチームにはこちら!

自分のチームの名前が書かれた謎の小さな箱「SHIFTボックス」を開けていただきましょう! な、なんか屈辱……!(?)

 

中身は、負けた方のチームが少し有利になるミニ拡張

これを導入して再選することで、今度はさっき負けた側が勝てるようになるかも! という寸法だ。

このゲームの1つ目玉となる要素で、SHIFTシステムという名前が付けられています。

 

 

このSHIFTボックスがね、各チームに7個、計14箱用意されています。多すぎんだろ……。

 

 

しかも、しかもですよ!

このSHIFTボックスの中、単に内容物とルールがポイと入ってるだけじゃないですからね!

 

 

なんと1箱1箱の中に、ストーリー的にどういう出来事が起こってその内容物やルールが登場するに至ったかが、コミックで紹介されているわけ!

 

半ばキャンペーンライクに、両陣営のゲームバランスを力技で調整しながら、コミックで『Mind MGMT』の世界観に少しずつ浸らせてくれる……

うおおおおおおお!!! すごいぞ SHIFTシステム!!!!!

 

 

 

……と、ここまで聞いてもまだ冷めた目をしているそこのあなた。正直ちょっと気持ちわかります。

要するに、近年の重ためゲームでたまに見る、遊ぶたびに要素解放してどんどん複雑さを増していく感じのやつでしょ! って。

でも結局入れることで完成形だったりするから、SNSとかでも「最初から全部入れていいと思う」とか書かれちゃったりする感じのやつでしょ! って。

コミックと共にじっくり味わってほしいという気持ちがありながらも、「そ、そんなことないもん!」と強く否定することは少し難しいです。

 

ところがさあ!!!

この『Mind MGMT』の真価は、SHIFTシステムにもあらず!

忘れちゃいませんか、このゲームはゲームではなく「試験&活性化キット」であることを!

 

 

というわけで、箱全体がなんだか胡散臭いんですよね。

 

 

箱の表に透かしでなんか物騒な言葉を書いてみたり。

 

 

中学生が暗記で使う例の赤シートが欲しくなるような文章があったり。

 

 

そんな箱の中身をあちこち見ていると、皆さんは波線3本と共に記されている、不自然な英単語に出会うかと思います。

ルールブックをパラパラとめくるだけで見つかるものもあれば、思いもよらぬところから、思いもよらぬ方法で見つかることもあるでしょう。

 

そんな単語を見つけたら、専用サイト「万物流転の隠れ家」を訪れてみましょう。

 

万物流転の隠れ家

 

あ、怪しすぎる……

 

ここに見つかった英単語を記入すると、それが書かれていた内容物の詳細な使い方を見ることができたり、時にはゲームをただ遊ぶだけでは手に入らないあれやこれやが手に入ったり……!

 

といった調子で、箱全体が暗号の隠し場所になっているし、その暗号から解禁される隠し要素があったりするんですよこのゲーム!

原作が怪しげだからって何しても許されると思ってない???

 

 

 

脳みその使い方が楽しい1対多パズルに、SHIFTシステム、コミック、そして暗号……

流石にゲーム会でちょろっと1回遊んだだけでは、到底味わい尽くせない底の深さです。

 

この狂った仕様の日本語化は、和訳神こと永峯さんにご担当いただきました。

本当にありがとうございます……!

よく考えたら、ボードゲームの出版のために日本未上陸のコミックの翻訳が必要なのやばい

 

端から端まで魂を込めた日本語版、是非ご自宅にお迎えして、隅々まで楽しんでいただきたいです!

 

 

 

また、ここで1点お詫びしなければならないことがございます。

本来であれば、専用アプリを用いたソロ&協力プレイが可能なのですが、アプリに言語:日本語の適用が間に合っておりません……大変申し訳ございません。

こちら適用され次第、改めてアナウンスさせていただきます。

 


 

そんな『Mind MGMT 日本語版』は、現在ケンビルwebショップにて好評先行販売実施中!

10月31日(木)まで、ご注文の翌営業日を目途に順次発送しております!

 

ケンビル公式通販サイトでは、3,300円以上のケンビル製品を1点でも含むご注文は送料無料となっています!

今回の先行販売商品はすべて送料無料の対象!

全国どこでも送料を気にせず、ご利用いただければ嬉しいです!

「Mind MGMT 日本語版」先行販売ページ

 

 

 

 

また、11月15日(金)より全国のショップ様にてお買い求めいただけるようになる予定です。

ご贔屓の店舗様でのご購入も、ぜひご検討ください。

 

 

 

さあ、膨らましてけ被害妄想!

『Mind MGMT 日本語版』、何卒よろしくお願いいたします!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!